イベント終了
  京都大学 統計データ解析専門家による データ活用講座 〜データストーリーテリング 入門編〜
CONTENTS
開催日時2018年12月17日(月)9時30分-17時
会場名京都アカデミアフォーラム in 丸の内
入館方法はこちら
会場の住所東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング10階
地図地図(GoogleMap)
参加費50,000円(消費税込) ※後日請求書を郵送します
定員30名程度
主催京大オリジナル株式会社
申し込み方法下記、申込用URLよりお申し込みください
問い合わせ先京大オリジナル株式会社 研修・講習事業部 山口
問い合わせ電話番号075-753-7778
申し込みURLこちらをクリック
チラシPDFこちらをクリック
イベント内容データを用いて物語を伝える手法であるデータストーリーテリングが注目されています。これは、既存のデータを活用し、または、新しく集めたデータを活かして、データから見えてくる事実を含めつつストーリーを記述する方法です。複数の背景の異なる部門の人々といっしょに共通認識を作りながらこのような作業を行うことにより、ストーリーの登場人物の心の動きについて議論し、課題抽出を行うことが可能となります。この手法は、共同で課題解決を行う場合に有用な手段となります。このような手段を社内で用いることにより、ワークフローの調整や顧客満足の改善、更には、新しい企画を作成するためのプロジェクトを推進することに効果が期待されます。
本講座では、業務プロセスの可視化とシミュレーションとを可能とする手法であるジャーニーマップとその前提となるペルソナ設計を座学で学んでいただきます。更に、社会行動に関するデータ分析を用いてデータストーリーテリングの方法とプロセスマイニングを社内で行う際に有用なフレームワークを学習します。また、日常生活を題材としてデータを用いた基礎分析とデータジャーニーマップの作成を行う実習を通じ、データストーリーテリングについて学んでいただきます。
社内業務や新規事業について方法論を学習したい方、自身の業務の見直しやデータ利活用についてアイデアを見つけたい方、プロセスの見直し、顧客体験の改善、新プロジェクト立ち上げをこれから行いたい方に新しい気づきと発見を見つけられる機会を今回の講座で提供いたします。

〇講師: 佐藤 彰洋 京都大学大学院情報学研究科・京都大学デザインスクール(京都大学デザイン学大学院連携プログラム) 特定准教授
〇プロフィール:2001 年3月東北大学大学院情報科学研究科修了。博士(情報科学)。 2000 年-2001 年日本学術振興会特別研究員(DC)。 2001年4月-2007年3月京都大学大学院情報学研究科助手. 2007年4月-2017年9月京都大学大学院情報学研究科助教. 2017年10月より現職。2015年2月-2017年12月キヤノングローバル戦略研究所研究員。2015 年10月より科学技術新興機構さきがけ研究員
TIME TABLE
9:30〜10:00 <オープニング>
本日のプログラムの概要について説明するとともに、この講座の目的と目標を共有します。
本プログラムでは、データを用いて人間行動をモデル化し、いくつかのデータに基づく仮定を置くことで心の動きをシミュレーションする技法(ペルソナデザインとジャーニーマップ)を学習します。
この技法を用いることにより、接客や会社内での共同作業など人間が介在する場面での課題発見、ワークフローの改善箇所の特定、ならびに、活動やワークフローに関する他者視点からの評価予想が可能となります。今回は、身近な題材として自身の日常生活を取り上げ、自身の日常生活に存在する改善箇所をグループワークから発見的に探索してみることで、ペルソナの設計方法とジャーニーマップの作成手法を学習してきます。
今回のプログラムの目標は日常生活に関するジャーニーマップを1グループ当たり、2つ以上の日常生活に対して描くこととします。異なるペルソナでは同じ生活活動を行っても感情起伏が異なることや、活動区分(1次活動、2次活動、3次活動)により感情起伏がどのようなパターンを示すかについて知見を得てみることを目標とします。
更に、自身の日常生活においてどのような生活パターンをとっているかと、生活パターンを変化させることができる可能性について発見していただければ当初の目標を上回る達成となります。
9:40〜10:00<アイスブレイク - ストーリーテリング(自分の1日の生活を伝え合う)>
2名1チームとなり、所定の記入シートを使って双方の1日の日常の過ごし方について聞き取り調査を行います。1日の過ごし方の標準的なパターンについてタイムテーブル形式のメモを互いに作成しあいます。完成したメモはお相手にお渡しください。リフレクションでこのメモを再度使います。
10:00〜12:00<レクチャー>
データ分析の基本的な流れと、データからペルソナを仮定する(ペルソナデザインの)方法について講義形式で解説します。ビッグデータ利活用システムとして統計情報可視化システムMESHSTATSを紹介するとともに、その利活用のシーン、午後に取り組む総務省統計局社会生活基本調査がどのようなものであるかについて解説します。
更に、午後にグループワークとして作成するジャーニーマップの作成方法についてもここで説明します。ジャーニーマップをグループで作成するための手順と、作成上でのポイント、並びに、その効果について事例を交えながら解説します。
13:30〜14:30<日常生活をデータから見てみる(個人ワーク)>
統計情報可視化システムMESHSTATSを用いて、自身が活動する場所(住居、職場)の周辺の様子をデータから可視化し、その状況を簡単な文章として記述することで気づきを得てみます。また、社会生活基本調査の分析レポート並びに、集計表を使って集計結果の解釈やデータの可視化を行うことにより職種ごとに異なる生活行動と活動時間帯が見られることを通じて、自身の体験からは思いつかない生活行動様式が社会に存在していることを発見します。
14:45〜16:30<ペルソナ設計とジャーニーマップの作成(グループワーク)>
データ分析で見いだされた生活様式のひとつを取り上げてペルソナをグループで作成します。ペルソナデザインの作業として、所定のペルソナ記述シートにペルソナの特徴をデータから仮定して記入頂きます。ものがたりの登場人物を作る気持ちで作成してみてください。また、グループで作成したペルソナを用いることで、1次活動、2次活動、3次活動のいずれか最低2つの活動分類についてジャーニーマップを作成します。ジャーニーマップを作成することを通じて日常生活に存在する活動に見いだされる課題について議論を深めてください。
16:30-16:45<発表>
グループワークを通じて作成したペルソナとジャーニーマップをグループごとに発表して頂きます。発表では、描かれたジャーニーマップからどのような課題が発見されるかについても適宜解説頂きます。そして、1次活動、2次活動、3次活動のジャーニーマップから見つけられる生活活動に存在する普遍的な法則について議論します。
16:45〜17:00<リフレクション・まとめ>
今日一日を振り返り、抽出された普遍的法則性から、アイスブレイク-ストーリーテリングで作成した自身の典型的な日常生活の中で自身の生活をより良いものとできる可能性について考察して頂きます。ご自身の日常生活、社会生活、家庭生活を変化させることができる可能性について考える一助として頂けると幸いです。